研究成果

菊地真理子助教・田中実教授らの研究成果がDevelopment誌に掲載されました

菊地 真理子 助教、田中 実 教授らの研究グループは、北海道大学大学院水産科学研究院 西村 俊哉 助教、京都大学大学院理学研究科の森 和俊 教授らとの共同研究により、メダカを用いて卵の極性(不均一性)が作り出される仕組みを分子レベルで明らかにしました 。卵から子供ができるためには、前後・左右・上下の軸(体軸)ができる必要があります。卵は体軸を作るために細胞内が不均一性を示しますが、これは精子には見られない卵特有の性質です。研究グループは、微小管を調べることで、この卵に特有の不均一性がメスやオスに性決定される前からできていることを発見しました。この発見は、性が決まる前に、将来のメス・オスどちらでも生殖細胞はすでに卵を作る準備をしているという興味深い事象を示しており、同時に、脊椎動物の身体の軸構造形成がいつ始まるのかを示す初めての結果です。本研究成果は、2024年3月13日付で英国科学誌Developmentに掲載されました。