研究成果

YuMin M. Loh博士研究員・Matthew P. Su助教・上川内あづさ教授らの研究成果がPLOS Biology誌に掲載されました

YuMin M. Loh 博士研究員、Matthew P. Su 助教、上川内 あづさ 教授らの研究グループは、遺伝子 fruitless(フルートレス)が、デング熱などを媒介するネッタイシマカのオスに特異的な聴覚系を成り立たせることで、メスの羽音に誘引されるというオス特有の繁殖行動を成立させていることを発見しました。蚊のオスは夕暮れに群れをつくり、飛来したメスの羽音を聞きつけて交尾します。一方で、メスはオスの羽音には誘引されません。約100年前から知られるこの際立った行動の性差を生み出す遺伝子は、これまで不明でした。本研究グループは、fruitless のオス型タンパク質 FruM を欠くオスが、夕暮れに他のオスと集まる行動を示さずメスの羽音への誘引も完全に失うこと、そしてその背景に聴覚系の大きな機能変化があることを見いだしました。オスは聴覚を頼りにメスを見つけて交尾するため、その聴覚を支える fruitless やその下流の遺伝子を標的とすることで、蚊の繁殖を抑える新たな防除法につながることが期待されます。本研究成果は、2026年10月28日付の国際学術誌PLOS Biologyに掲載されました。