研究成果
博士課程修了生の小山航さん・清水貴史准教授・日比正彦教授らの研究成果がScience Advances誌に掲載されました
博士後期課程学生(研究当時)の小山 航さん、清水 貴史 准教授、日比 正彦 教授らの研究グループは、理化学研究所脳神経科学研究センターの岡本 仁 客員主管研究員の研究グループ、ワイツマン科学研究所の川島 尚之 博士との共同研究で、小脳が「危険」と「安全」に関する価値情報を区別して表現し、それに基づいて行動を制御する仕組みを明らかにしました。動物は、環境中の手掛かりから「危険」や「安全」を学習し、それに応じて行動を選択します。このような能力は生存に不可欠ですが、その神経基盤は十分に解明されていませんでした。本研究では、ゼブラフィッシュを用いた仮想現実(VR)環境とカルシウムイメージング技術を組み合わせ、行動中の小脳の神経活動を解析しました。その結果、小脳神経回路が「危険」と「安全」を表す内部モデルを形成し、それをもとに回避行動を制御していることを明らかにしました。本研究により、小脳が運動制御に加えて、価値判断や意思決定に関わる重要な役割を担うことが示され、精神・神経疾患の理解や治療への応用が期待されます。本研究成果は、2026年5月30日付の米国科学雑誌Science Advancesで公開されました。
