研究成果
岩見真吾教授らの研究成果がNature Communications誌に掲載されました
岩見 真吾 教授らの研究グループは、オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)および愛媛大学の三浦 郁修 博士らとの共同研究により、エムポックス(クレードⅡ)感染者の隔離を終了するタイミングを検証するためのシミュレーション用ソフトウェアを新たに開発しました。これにより、定められた回数の陰性検査結果が得られた場合に、エムポックス感染者の隔離を早期終了できる柔軟で安全な隔離戦略が提案できるようになります。たとえば、感染者の隔離を早すぎる段階で終了するリスクと比較して、シミュレータで最適化した検査結果に基づく隔離では、1週間以上も隔離日数を減らすことが可能であることが分かりました。これまで、新興再興感染症の発生当初においては、臨床・疫学データや経験則に基づいた異なる隔離基準が国ごとに採用されてきた状況を考慮すると、本研究は、数理モデルに基づいた、世界的に求められている柔軟な隔離ガイドラインの確立に貢献できると期待されます。本研究成果は、2024年8月26日付の英国科学誌Nature Communicationsに掲載されました。