研究代表者 |
相田光宏、田坂昌生 |
所 属 |
奈良先端科学技術大学院大学・バイオサイエンス研究科 |
著 者 |
MD. Rezaul Karim, Atsuko Hirota,
Dorota Kwiatkowska, Masao Tasaka and Mitsuhiro Aida
(MD. Rezaul Karim, 広田敦子, Dorota Kwiatkowska, 田坂昌生, 相田光宏) |
論文題目 |
A Role for Arabidopsis PUCHI in Floral Meristem Identity and
Bract Suppression.
(花芽メリステムのアイデンティティーと苞葉の抑制におけるシロイヌナズナPUCHI遺伝子の役割)
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発表誌 |
Plant Cell 21: 1360-1372
(2009) |
要 旨 |
植物の茎の先端部には、成長の原動力となる小さな組織(メリステム)がある。この部分は細胞分裂が盛んで、葉や枝、花など、新しい器官の元となる細胞の塊が次々と先端に付け加えられていく。植物体が成長して花を咲かせる時期になると、メリステムで新しくつくる組織の種類を葉や枝になるものから花になるものへと切り替えるスイッチのような仕組みがはたらき始める。私たちはメリステムで働くPUCHI、BOP1、BOP2という3つの遺伝子に注目し、これらの遺伝子が働かなくなった植物の形を調べていった。その結果、3つの遺伝子が全て働かなくなった植物では、花の運命へと切り替えるスイッチが上手く働かず、その結果、本来花が付くはずの場所の大部分が枝に変わってしまうことが分かった。
植物は常に日長や温度など様々な情報を感じ取りながら成長し、それらの情報を集積することで、適切なタイミングで花を咲かせるように調節している。体のどの部分に枝を付け、どの部分に花をつかるかは植物によって大きくことなり、それが個々の植物に特有の形を決める大切な要因の1つになっている。今回の研究で、三つの遺伝子PUCHI、BOP1、BOP2が枝から花へのスイッチの切り替えに必須であり、花の付き方を変える重要な働きを担っていることが明らかになった。このような遺伝子の働きを上手く利用することで、作物・果樹や園芸品種などの枝振りや花の付き方を変える技術の開発につながる可能性がある。
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研究室HP |
相田HPhttp://bsgcoe.naist.jp/en/special.html
田坂HPhttp://bsw3.naist.jp/keihatsu/keihatsu.html
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