専攻紹介

FAQ

Q. 名古屋大学理学部生命理学科の雰囲気は?
A. 研究が好きな教員が多く、フランクで風通しの良い雰囲気です。研究室間での交流も盛んであり、講座横断的なミーティングやセミナー、卒業研究発表会などの真面目なものから、研究室対抗ソフトボール大会などのレクリエーションや学科での卒業コンパ等まで、毎年いろいろなイベントがあります。

Q. 高校で生物を履修していませんが、生命理学科に行っても大丈夫でしょうか?
A. 大丈夫です。高校生物の知識がなくても、大学で普通に勉強すれば全く問題ありません。生命理学科に進学した先輩たちも、半数あるいはそれ以上が高校で生物を履修していませんでした(教員の中にも履修しなかった人がかなりいます)。教員の中には、むしろ物理や化学の素養がある学生の方が良いという人もいます。さらに本学科では、高校生物未履修者向けの生物学の授業も複数開講しています。

Q. 生命理学の男女比はどのくらいですか?
A. 年度にもよりますが、学部および博士前期課程では、だいたい20−40%が女性です。

Q. 理学部の生命理学科に行ったら、中学や高校の教員にしかなれないというのは本当ですか?
A. そのようなことは全くありません。就職人数の多い順に、1)民間企業、2) 地方および国家公務員、3)教員 です。企業への就職は製薬・医療品会社、化粧品会社、食品会社が多いですが、トヨタやデンソー、アイシンなど非生物系のメーカーや、非研究系企業への就職も結構あります。公務員は文部科学省や農林水産省などの中央省庁や、県庁・市役所などの地方官庁、研究系独立法人などがあります。詳しくは進学・就職情報をご覧ください。

Q. 研究室にはいつ配属されますか?
A.3年生の10月から配属となります。通常は7月にガイダンスを行いますので、そこでの説明をよく聞いてください。

Q. 配属される研究室は、どのように選んだら良いですか?
A. まず、興味のある研究室について、ホームページ等で調べてみましょう。そして興味を持ったら、気軽に研究室を訪問することをお勧めします(嫌な顔をする教員はまずいないと思います)。研究室がどんな雰囲気なのかを知りたいなら、研究室にいる先輩方に話を聞くのがベストです(多分良いことも悪いことも正直に答えてくれると思います)。相性もありますので、噂に振り回されるより、自分の目と耳で直接確かめてみましょう。

Q. 研究室への配属希望者が定員を超過した場合、どうなりますか?
A. 研究室の責任者(PI)が配属学生を選定します。研究室訪問でPIと会った時に、自分の興味や熱意、今後の進路予定等をしっかりとアピールしておきましょう。研究への熱意や興味の方向性、PI が担当する講義や実習での成績や態度、取得単位数やGPA、進学か就職か、将来性や人間性等が選定基準になりますが、どれを重視するかはPI により異なります。

Q. 研究室に訪問して脳科学の分野への興味が深まりました。理学部で扱う脳科学と医学部で扱うそれでは、どのような違いがあるのでしょうか。  
A. 境界線は薄れつつありますが、基本的には、医学部はヒトの病気を理解するために、ヒトの脳に焦点を当てています。それに対して理学部は、生物界で広く進化的に獲得されてきた、感覚情報を処理して行動を制御する「脳」の動作原理の理解に焦点を当てています。よって、理学部での研究は、必ずしもヒトの脳の理解を唯一の目標とはしておらず、その応用先は医学だけではなく、ロボット工学や情報科学といった広い分野に波及効果があります。

Q. 名古屋大学には、理学部や農学部に植物を扱う研究室がたくさんあります。理学部と農学部の植物科学には、どのような違いがあるのでしょうか?
A. 理学部での植物科学は、分子生物学や細胞生物学、進化生物学の延長線上に発展してきた歴史があり、農学部での植物科学は、農産物の研究を主体とする生物生産科学から始まった経緯があります。理学部での植物科学も現在ではフィールドへ向かう動きもありますので、研究領域は互いにオーバーラップしていますが、理学部では「しくみの理解」を重視しながら、個別の作物ではなく植物に普遍的に存在するメカニズムの解明に焦点をあてています。普遍的なしくみが明らかになれば、様々な作物の栽培や品種改良に応用することができ、我々の生活の質の向上に大きく貢献します。

Q. 薬学分野へ進みたいのですが、どのような勉強をすれば良いでしょうか?
A. 薬学は、基本的には化合物と生体の相互作用を追求する学問であるため、化学の知識以上に生物学の知識が必要不可欠です。また、薬学分野といっても幅広いので、例えば今後伸びそうな分野として神経科学を極めるなど、自分独自の強みを育てるような勉強をすると良いと思います。生命理学では、製薬会社の方に招聘教員を務めていただいてキャリアパス講座を開いています。その方の話では、化学合成などはもはや中国やインドに外注する時代となっており、研究者には幅広い知識や実際の研究経験に根ざした生物学的なセンスが一層求められるようになっているそうです。

Q. 卒業研究は難しいですか?
A. 普通に真面目に取り組んでいれば、まず大丈夫です。

Q. 就職活動は難しいですか?
A. これは年によって異なりますので、なんとも言えません。ただ、長期的には少子化の進行で売り手市場が進むと予想されます。

Q. 他大学からこちらの大学院の研究室に進みたいのですが、どうすればよいですか?
A.本研究科の大学院に入学するためには、大学院入学試験を受ける必要があります。試験の詳細についてはこちらをごらんください。また、大学院説明会に参加して、興味のある研究室を訪問することをお勧めします。

Q. 研究職に就きたいのですが、博士課程に行ったほうがよいですか?
A. 企業で研究職に就きたいのであれば、少なくとも博士前期課程は修了しておかないと難しいと思います。企業によっては、博士後期課程に進学して博士号を取得した人だけを研究職として採用するところもあるようです。もちろん、大学等で研究者になりたいなら博士号は必須です。

Q. どうすれば博士になれますか?
A. 通常は、学部卒業後に博士前期課程に進学(2年間)し、その後博士後期課程に進学(3年間)します。その間に研究を行い、研究結果を原著論文として発表し、さらに博士論文を提出・発表して審査会で認められれば、博士(理学)の称号が取得できます。また早期取得という制度もあり、早ければ博士後期課程の1年次終了時に博士(理学)の称号が取得できます。

Q. 博士後期課程に進学したら職がない、という噂を聞きますが?
A. 本専攻については当てはまりません。最近行った追跡調査によると、博士後期課程修了者はほぼ全員職を得ています(外国人や、結婚等のためにあえて就職しなかった人を除く)。助教や研究員、製薬会社の研究職など、生物の知識を活かした専門職に就く例が多いようです。詳しくは進学・就職情報をご覧ください。なお、名古屋大学には名古屋大学ビジネス人材育成センターがあり、博士課程の学生およびポストドクター(ポスドク)の民間企業への就職を強力にサポートしています。

Q. 大学に残って研究者になるのは難しいですか?
A. 個々人の資質や運もあり、一概には言えません。一般的には、博士号取得後にポスドクの職に就き、給料をもらいながら国内や海外の大学で数年研究を続け、研究実績をさらに積んでから助教等に応募するパターンが多いようです(最近は全国的に博士を取得する学生が減少しているので、競争率が以前より低くなっているようです)。本専攻出身で名古屋大学、あるいは他の大学の助教になる人は割と多いです。

Q. 教授や准教授になれますか?
A.本専攻の修了後に研究者として活躍している人はかなり多く、国内や海外で教授や准教授になった人も結構います。本気で目指せば、あなたもその1人になれるかもしれません。


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