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Chromosomal immunostaining

yamasaki.y: 2003.10.02

Introduction

ショウジョウバエ三齢幼虫の唾腺染色体は多糸化により巨大化しており、バンドパターンから細胞学的遺伝子地図が作製されている。唾腺染色体への抗体染色により、転写因子などがどの染色体領域に結合しているか調べることができる。

Culture

  1. 足場の紙をさしていない培地に卵を産ませる。100個くらいになるように採卵時間か成虫の数で調節する。
  2. 18'Cでゆっくり育てる。ときどき乾燥酵母を足す。
  3. ワンダリングする個体がでてきたら使い時。

Squashing

Materials

  1. よく研いだピンセット
  2. スライドクラスポッド
  3. シリコナイズしたカバーグラス (Sigmacoat をかけて乾かしたもの)
  4. ダイアモンドペン
  5. ペン型消しゴム or 消しゴム付き鉛筆
  6. 液体窒素
  7. PBS
  8. 固定液 (100ul of H2O, 90ul of 氷酢酸, 10ul of 37% PFA)。直前に調整。

Methods

  1. スライドグラスにエタノールをたらしてキムワイプでふく。
  2. 大きくて気門の反転がはじまっていない個体を選ぶ。
  3. PBSで洗う。
  4. PBS中で、咽頭内骨格をピンセットでつまんで引き抜く。
  5. 唾腺が小さかったら新しい個体を使う。
  6. 唾腺から脂肪体などを除く。
  7. 唾腺をスライドに乗せる。
  8. 余分なPBSを吸って、固定液を一滴たらす。
  9. moisture chamberに入れて_____分固定。10-20分。
  10. ビノキュラをのぞきながら、ペン型消しゴムでカバーグラスを軽くたたき細胞をばらけさせ、細胞を壊す。
  11. カバーグラスの上をなぞって染色体を広げる。
  12. 検鏡して広がっていることを確認する。
  13. 逆さまにしてペーパータオルに挟み、上から強く押す。
  14. 必要なら鉛筆でナニカを記入。
  15. 液体窒素で冷却する。
  16. カミソリ刃でカバーグラスをはがす。ずれないように。
  17. PBS に漬ける。15分。
  18. ダイアモンドペンで標本のあたりを囲むように○を書く。
  19. すぐに抗体染色しない場合は100%MeOHに漬け、4'Cで保存。

Staining

Materials

  1. PBS
  2. 1% Triton-X100 PBS
  3. 1% SkimMilk PBS (非常に腐りやすいので注意)
  4. Wash buff.1
  5. Wash buff.2
  6. 1% BSA PBS
  7. 2% NGS PBS

Methods

  1. PBSに浸す。10 min x2。
  2. PBS-Tx (1%)に浸す。10 min x1。
  3. Blocking in 1% SkimMilk PBS for 1hr @RT。
  4. 適量の一次抗体を1%BSA PBS 40ulに加える。二次抗体のみのコントロールをとるときは抗体抜きで。
  5. スライドにピペットマンでPBSを2 mlくらいかけて洗う。
  6. 余分な液を拭き取る。標本には触れないように。乾燥させないこと。
  7. 抗体溶液を滴下。
  8. カバーグラスをかける。
  9. moisture chamberにいれて o/n @ 4'C [  :  -  :  ]
  10. カバーグラスをはずし、ピペットマンでPBSを5 mlくらいかける。少し念入りに。
  11. blocking buff. に浸す。5 min x 3
  12. 二次抗体を2%NGS PBSに加える。1:100-200 dil。ここから遮光。
  13. ピペットマンでスライドにPBSを2 mlくらいかける。
  14. 二次抗体を滴下。
  15. カバーグラスをかけ、 moisture chamberにいれて、1hr @ RT。
  16. カバーグラスをはずし、ピペットマンでPBSを3 mlくらいかける。
  17. Wash buff.1に浸して15分。
  18. Wash buff.2に浸して15分。
  19. ピペットマンでPBSを2 mlくらいかける。
  20. Vectashieldを一滴。
  21. 検鏡。

Tips and Comments

  1. 大きな幼虫を育てることが大事。
  2. 固定は抗原、抗体によって最適時間が異なる。