論文紹介

第26回論文紹介(2016.1更新)

グループ名
生体膜機能グループ
著者

尾上靖宏、小嶋誠司、本間道夫

タイトル(英)
Effect of FliG three amino acids deletion in Vibrio polar-flagellar rotation and formation
タイトル(日)
ビブリオ菌の極べん毛モーターにおけるFliGの3残基欠損変異体のべん毛形成能と回転能への影響
発表された専門誌

J. Biochem., 158(6), 523-529, 2015

多くのバイクテリアは、体表面から生やしたべん毛繊維を回転させることで液体中を泳ぐことができる。FliGはべん毛モーターの回転子を構成するCリング内にあり、固定子と相互作用する回転力発生に重要な因子である。今回、ビブリオ菌のFliGの3残基欠損変異体(ΔPSA)を作成し、その機能解析を行った。この変異はサルモネラ菌において回転方向が一方向に固定することが知られている。我々は、この欠損変異体はビブリオ菌において、べん毛形成能が失われること、しかしながら野生型と同じように細胞の極に局在することを見出した。さらに、この変異体を野生株に発現させると、べん毛形成能は保持しているものの、回転運動能は損なっていることがわかった。これらの結果から我々は、FliGとCリング内構成因子との結合様式がビブリオ菌とサルモネラ菌で異なる可能性について提案した。

図1:べん毛とFliGの構造とアミノ酸配列

(A)ビブリオ菌べん毛モーターの模式図。(B)FliG-FliM複合体部分の結晶構造。R179(R161)とE127(D128)で水素結合を形成して、FliGとFliMの相互作用に重要だと考えられている。括弧内はT. maritimaのアミノ酸を示す。(C)FliGアミノ酸配列のマルチプルアラインメント。Va, V. alginolyticus; Ec, E. coli, Tm; T. maritima, Hp, H. pylori由来の配列を比較した。

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