論文紹介

第9回論文紹介(2007.6更新)

グループ名
超分子機能学講座 生体膜機能
著者
寺島浩行、福岡創、薬師寿治、小嶋誠司、本間道夫
タイトル(英)
The Vibrio motor proteins, MotX and MotY, are associated with the basal body of Na+-driven flagella and required for stator formation.
タイトル(日)
ビブリオ菌モータータンパク質MotX、MotYはNa+駆動型べん毛モーターの基部体と結合し、固定子形成に必要である。)
発表された専門誌
Molecular Microbiology. 62(4):1170-1180. 2006

細菌のべん毛は、らせん状の細胞小器官でスクリューのように回転し推進力を作る。べん毛モーターは、特異的イオン(H+あるいはNa+)の細胞膜内外の電気化学的ポテンシャル差を機械的回転エネルギーに変換する。海洋性ビブリオ菌の極べん毛において、PomA, PomB, MotXとMotYは固定子蛋白質と考えられており、ビブリオ菌のNa+駆動型べん毛運動に必須である。ビブリオ菌のべん毛基部体を精製したところ、MotXとMotYが基部体画分に検出された。精製基部体を免疫電子顕微鏡観察すると、MotXとMotYはLPリングの周囲に存在していた。LPリングの下側には、これまでに他のグラム陰性細菌では観察されていない新たなリング構造が観察され、これをTリングと名付けた。motX motY 欠失変異株ではTリングは見られなかった。またmotX motY 変異株では、GFPを融合したPomAとPomBの極局在が低下したことから、TリングはMotX, MotYで構成され、PomA/PomB複合体のモーターへの組み込み/安定化に寄与している可能性が示唆された。

図1:

べん毛モーターの模式図

図2:

(A)海洋性ビブリオ菌(V. alginolyticus)の基部体と大腸菌(E. coli )の基部体の電子顕微鏡像の比較。海洋性ビブリオ菌の基部体は、大腸菌の基部体には見られないリング構造Tリングを持っている。(B)motX mot Y欠失変異株の基部体には、Tリングが存在しない。

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