論文紹介

第9回論文紹介(2007.6更新)

グループ名
遺伝子実験施設 遺伝子解析学
著者
奥田賢治、中村崇裕、杉田護、清水敏之、鹿内利治
タイトル(英)
A pentatricopeptide repeat protein is a site recognition factor in chloroplast RNA editing.
タイトル(日)
Pentatricopeptide repeatタンパク質は葉緑体RNA編集の編集部位認識因子である
発表された専門誌
J. Biol. Chem. 281 (49), 37661-37667 (2006)

RNA編集はオルガネラmRNAの特定のシチジン(C)をウリジン(U)に変換する重要な転写後制御プロセスであることが知られている。2005年に鹿内グループ(九大)によって葉緑体RNA編集欠損変異株crr4がシロイヌナズナから単離された。crr4 は葉緑体ndhD mRNAのRNA編集部位(ndh D-1)でのRNA編集が全く起こらない変異株である(Koreta et al. Nature 433, 326-330, 2005)。その原因遺伝子産物であるCRR4タンパク質は11個のpentatricopeptide repeat(PPR)モチーフをもつPPRタンパク質であるが、本論文では先ずCRR4タンパク質のN末端トランジット配列と緑色蛍光タンパク質(GFP)を融合させたキメラタンパク質が葉緑体に輸送されることを明らかにした(図1)。このことはCRR4タンパク質が葉緑体に局在するPPRタンパク質であることを示している。さらに、大腸菌の中で発現させた組み換えCRR4タンパク質がndh D-1部位の上流25ヌクレオチドから下流10ヌクレオチドの領域に特異的に結合することをRNAゲルシフト法で明らかにした。またRNA編集部位CはCRR4タンパク質の結合に必須でないことも明らかにした。以上の観察結果から、我々はCRR4タンパク質が葉緑体のRNA編集の部位認識因子として機能しているPPRタンパク質であると結論した。

図1:

CRR4は11個のPPRモチーフをもつ葉緑体局在蛋白質である。

図2:

CRR4は未同定のRNA編集酵素と相互作用 してndhD pre-mRNAの編集部位周辺に特異的に 結合する。

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