論文紹介

第1回論文紹介(2003.4更新)

グループ名
超分子機能学 細胞構築学
著者
市原浩司、北澤秀文、井口雄介、宝谷紘一、伊藤知彦
タイトル(英)
Visualization of the Stop of Microtubule Depolymerization That Occurs at the High Density Region of Microtubule-Associated Protein 2 (MAP2).
タイトル(日)
MAP2高密度集積部位で起こる微小管の脱重合停止の可視化
発表された専門誌
J. Mol. Biol., 312: 107-118 (2001) [PubMed]

細胞の中には微小管と呼ばれる細長い管状の繊維構造(直径25nm)が無数に張り巡らされており、それぞれの細胞に特有な形の維持や細胞内の輸送に重要な働きをしている。この構造はチューブリンという小さなタンパク質が無数につなぎ合わさってできる構造であり、細胞内では必要に応じて解体されたり、あるいは安定に存在し続けるように制御されている。この論文では、微小管の光学顕微鏡観察を通して、安定化の分子機構を解析研究した。MAP2という微小管の外壁に結合して安定化するタンパク質因子を蛍光標識して個々の微小管上での分布を見たところ、分布は均一ではなくまだらであった。そして、その微小管の形成・解体(実際には伸長と短縮)を経時的に追跡したところ、密度の高い部位(図aで明るい部分)でのみ短縮が止まることがわかった(図中点線で表示;bは観察開始時、c-fは停止時、gは長さ変化のグラフ)。微小管は細胞の中では物質輸送のレールとしての働きがあるが、安定化因子が外壁にすきまなく結合していたのではレールとして十分に機能できない。本研究の結果は、微小管を安定にするには所々に因子が高密度に集まっていることが必要かつ十分であることを示しており、安定なレールを形成するための合理的な分子機構を提言するものである。

図1:

※詳しい内容は超分子機能学 細胞構築学

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