論文紹介
研究代表者 |
福田裕穂 |
所 属 |
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 |
著 者 |
Satoshi Naramoto, Shinichiro
Sawa, Koji Koizumi, Tomohiro Uemura, Takashi Ueda, Jirí Friml,
Akihiko Nakano, and Hiroo Fukuda
(楢本悟史、澤進一郎、小泉好司、植村知博、上田貴志、フリムル・ユージ、中野明彦、福田裕穂) |
論文題目 |
Phosphoinositide-dependent regulation of VAN3 ARF-GAP localization
and activity essential for vascular tissue continuity in plants
(植物の維管束の連続性にはフォスフォイノシチドに依存したVAN3-GAPの局在と活性の制御が必要である)
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発表誌 |
Development 136, 1529-1538,
2009 |
要 旨 |
私たちは維管束の連続的な形成には、VAN3という、小胞輸送の調節に関与するタンパク質が必要であることを明らかにしてきた。本論文ではVAN3の細胞内での局在と機能、さらには機能調節のしくみを解析した。その結果。VAN3はトランスゴルジネットワークと細胞膜に局在し、この間の小胞輸送に関連していることを示唆した(図1)。また、VAN3は小Gタンパク質であるARF-GTPの加水分解活性をもつことを明らかにした。さらに、このVAN3の調節に関する因子を探索したところ、VAN3に結合する未知のタンパク質VABと5-脱リン酸化酵素であるCVP2
(cotyledon vascular pattern2)が同定された。詳細な解析の結果、VABはVAN3の局在化に関与すること、また、CVP2
5-脱リン酸化酵素によりPI(4,5)PからつくられるPI(4)Pが、VAN3の局在と活性化に重要な働きをすることが明らかとなった(図1)。
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図1 VAN3-ARF-GAPタンパク質はゴルジトランスネットワーク(TGN)と細胞膜(PM)の特定の領域に局在し、積み荷の極性輸送に働く。VAN3の局在と活性化には、CVP2
5-脱リン酸化酵素によりつくられるPI(4)Pが必要である。
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研究室HP |
http://www.biol.s.u-tokyo.ac.jp/users/seigyo/lab.html |
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