
研究支援業務

アカウニ生殖時期の人工的制御
ウニ類は、発生生物学・生化学・分子生物学の研究において優れた材料として永く利用されてきた。自然の状態におけるウニ類では、年に1度の生殖時期が定まっていて、四季それぞれの産卵期にあわせて実験、実習を行っているのが現状です。そこで、都合のいい時期に産卵期を持っていくこと、あるいは、同じ種類のウニで1年を通じて産卵期にある個体を提供することが可能かどうかを検討しています。
具体的には生殖腺の成熟と放卵に関する環境要因として主に海水温度が支配的であると考えられるので、異なる温度条件下でのアカウニの生殖活動を比較検討して実験的証拠をつかむ努力を行っています。また、この研究と関連して取り組んでいることとして、バフンウニの種苗生産を行っています。1986年より人工種苗生産を繰り返し行い、毎年数百個の稚ウニを得てもいます。そして、赤ウニにおいては1991年以降は兄妹交配も可能となり、純系種作成に取り組み 1994年にはF3が誕生しました。
海洋観測
当実験所においては年間を通じて実験所近海の海水温度、比重、およびその塩分濃度等の測定などを行っています。また、指標生物としてウニ卵を用いて鳥羽周辺海域の汚染状況を把握するため、海洋汚濁調査を行っています。夏期に行われる臨海実習のプログラムなどの中では、化学的酸素要求量(C.O.D.)の測定および磯に棲む生物の分類等を行い、それらの結果を比較検討し、海洋汚染などの環境問題に対する警告を発しています。
さらには船底塗料等に使われている有機重金属系塗料の危険性についても実験データを集めているところです。
生物材料の供給
当実験所では鳥羽湾近海に棲む生物材料(海産無脊椎動物やプランクトンなど)の供給を業務として請け負うことができます。さらに当実験所においては海水ポンプほかさまざまな研究設備を備えていることより、ここで研究活動を行うことも可能です。設備、技術的に採集困難な生物材料もあるので、全ての要望に応えることは無理だと思われますが、希望研究者は直接砂川までお尋ねください。
環境調査等施設支援業務
分類学や動物行動学、あるいは地質学などの環境調査に当実験所の施設を利用することができます。具体的には研究設備、宿泊、船舶、食事等の支援が可能です。 当実験所は平成8年4月に660平米の宿泊施設を備えた実習棟が新たに建設され、大幅に受け入れ可能人数を増やすことができるようになりました。その目的は生命科学を専攻する学生数の増加に対応するなどの学術支援であり、外来研究者支援業務についても当実験所の活動実績になるので多いに利用していただきたいと思っております。 また、生涯教育についても肯定的に受け止め、国公私立の大学、短期大学にも可能な限り門戸を開き、市民に対するサービスについても可能な限り応じることとしています。静かな環境で集中した勉学をするという目的で文科系学生等の利用も頻繁に行われてきましたし、中学生、高校生の施設見学や簡単な実習等の要請にも解説付きで応じてきた実績があります。
お問い合わせ先
これらの業務に関するお問い合わせは砂川 (sunag@bio.nagoya-u.ac.jp) まで
